東市辺の大蓮寺の境内の東角に、昔から有名な雷除け観音が祀ってあるお堂があります。
昔の人の言い伝えによると、この地方は特に雷がよく落ちて被害が多く出て困っていました。
そこで住民連は相談して大蓮寺の観音さんに雷が落ちないようにお願しました。観音さんは早速願いを聞き入れられ、次に雷がやってくるのを待っていました。やがて大夕立と共に黒雲に乗ってきた雷は大音響と共に地上に落ち、勢い余って池の中へ落ちました。
この時観音さんは、横にあった大きな石で池の上へ蓋をされました、池の中で雷は驚いて「観音さんどうぞ天上へ返して下さい」と頼みますと観音さんは「それでは今後この地方に落ちないと約束するなら許してやろう」と言われると、雷は直ちに謝って「もう二度とこの地方には落ちません」と約束したので、観音さんは雷を天上へ帰してやりました。
その後、当地方では余り雷は落ちないようです。それ以後は大蓮寺の雷除け観音様としてしたしまれております。